「下町ロケット」ならぬ「下町バイク」 原付で233.3km/h突破‼
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なんて夢のある話だろう。

 

日本の企業連合が、原付バイクの世界最速に挑むことが発表されました。

メインスポンサーはドリルの製造会社。プロジェクトリーダーは、中小家電メーカーのモノ作りを支援する「ジェネリック家電普及プロジェクト」の立案者。

まさに「下町ロケット」のバイク版と言えるプロジェクトです。少々出来過ぎの感が有りますが、現実です。

中小企業の町工場など29社が集結し、排気量50ccクラスの二輪車で世界最速を目指す「下町バイク」計画が始動した。

世界で1億台以上を販売したホンダの二輪車「スーパーカブ」のエンジンをベースに、風の抵抗が少ない流線形の車体など約1千点の部品を町工場が自前技術を駆使して製造する。

毎年8月に米ソルトレークシティーで開催されるモータースポーツ競技会の2019年大会での記録樹立を目指す。

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舞台はボンネビル・ソルトフラッツ

今回のチャレンジの舞台となるのは、ボンネビル・ソルトフラッツ。ご存知の方も多いと思いますが、100年以上続く「スピード狂の聖地」です。

もともとは塩分が強い湖であった場所ですが、水分が干上がり、広大な塩の平原が残されました。

その平坦で誰もいない地の利を生かして(?)毎年スピードを競う大会が開かれています。

ボンネビルの場所

この大会には実に様々な車両が参加します。

バイクではなく四輪も参加しますし、ジェットエンジンを積んだ、絶対に曲がれない車両なども出ています。

その中に設けられている50ccクラスと125ccクラスに、今回のプロジェクトSuper Minimum Challengeは参加します。

プロジェクトは2年計画となっていて、基本日程はこのように発表されました。

2018年7月
プロジェクトスタート
2018年8月25日~30日
ボンネビルにて競技参加(125ccクラス)
2019年8月
ボンネビルにて競技参加(50cc/125ccクラス)

50ccの最速記録は233.3km!

これまでの50ccクラスの世界記録は、イタリア企業が2009年にBuddfab Streamlinerと名付けられたバイクで記録した時速233.3km!

こちらが2008年に記録を出したバイクの走行動画です。最高速を出した時ではなく最終走行時の動画です。

この画像の最高速は230kmで最速記録より3km落ちですが、そんなことは大したことではありません。

最初の数秒を見ていただくと分かるのですが、走路はかなり凸凹です。

そもそも塩の上なので、アスファルトのように固められてもいません。

このコンディションで、50ccの軽量バイクを230kmで走らせるのは相当怖いはずです。

少し間違ったら、わだちに車輪を取られて転倒です。

この運転は凡人には出来ません。怖くなって直ぐにアクセルを戻してしまうと思います。

 

これが世界記録を出した車両です。

タイヤがまるで自転車のように貧弱です...

乗車姿勢はこんな感じ。

頭の上にエンジンが有って、両足の間にタイヤが有りますね。

一応、転倒防止の補助輪がありますが、幼児自転車の補助輪程度の物に見えます。

 

この記録を日本が世界に誇る傑作車、ホンダのカブのエンジンで超えようという今回のプロジェクト。まさにリアル下町ロケットといったプロジェクトです。

Super Minimum Challengeで制作される車両がどのような形状になるのかは明らかではありませんが、報道ではこのような車体が紹介されていました。

出典 : 日本経済新聞

フレームの造りは普通のバイクに近いのですが、空気抵抗などを追求すれば、結果的にBuddfab Streamlinerに近い形状になるのではないかと思います。

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メインスポンサーはドリルを作る会社

今回のプロジェクトのメインスポンサーは日進工具株式会社。ドリルの先(エンドミル)を製造する会社です。

最も得意とするのは、直径0.01㎜~6㎜の業界でも最も細い部類に入るドリルの製造。

その技術は多くの製造業で求められる「削る」作業に使われています。

日進工具は1954年(昭和29年)に設立された会社です。

昨年(2017年)9月に東証一部に上場していますが、現在でも社員数が単独で210名、連結でも338名と言う決して大企業とは言えない会社です。

社員の平均年齢も35歳!若い!

この会社が、バイクの制作費だけでも6,000万円はかかるという今回のプロジェクトのメインスポンサーです。

これが熱うならずに居られましょうか! その心意気に感動すらします。

しかし、どうしてホンダはスポンサーじゃないのだろう?カブのエンジンなのに。。。

プロジェクトリーダーは

今回のプロジェクトのリーダーを務める近兼拓史氏。かなり個性的な人物のようです。

出典 : Super Minimum Challenge

近兼拓史氏プロフィール

1981年よりプロのレーシングライダーを目指し活動するも、幾多の転倒で首や背骨、腰等を骨折。下半身不随のまま長期入院とリハビリ生活をおくることとなる。退院後も完全に機能回復はせず、選手生命を絶たれる。

1993年、自ら、FIMオーストラリアン・サファリラリーに出場。カワサキモータースジャパン他のサポートを受け、KSR-50(50cc)ベースの改造マシンで、世界最小のラリーマシンでのラリー出場として全世界の注目を集めた。

オーストラリアの砂漠を縦断する過酷なコース設定に、多くの各国レース関係者が「1時間も持たない」「自殺行為だ」と、初日リタイヤを予測したが、下馬評を覆し走破。

しかも撮影機材を携帯し、競技中に自ら競技シーンを撮影、レポートを録音する離れ業をやってみせ、各国メディア関係者を驚かせた。

競技2日目にマシントラブルでリタイヤとなったが、リタイヤ後に左腕骨折が判明。ねぎらいの缶ビールも持てない状態で、「どうやって走っていたのか」とサポートスタッフをあきれさせた。

2012年5月、ウクライナ・チェルノブイリを訪問。東日本大震災の支援のため、現地復興の切り札となったヒマワリのタネを輸入。ヒマワリによる物心両面での復興支援プロジェクト「ラルース・プロジェクト」をスタート。

2013年3月、苦悩する日本の中小優良家電メーカーのモノ作りを支援し、景気の底上げを応援する「ジェネリック家電普及プロジェクト」をスタート。同年10月、ジェネリック家電推進委員会、初代委員長に就任。

2015年6月、脚本・監督作品、映画『たこ焼きの詩』全国上映。関西各地で初日動員記録を達成。

バイク愛好家で大酒飲み。ペットはハリネズミ2匹とモモンガ6匹。

実に男っぽい方ですね。

 

この方の経歴を拝見していると、「日本」とか「地域」とかへの強いこだわりや愛情を感じます。今回のプロジェクトもその一環かもしれません。

ホンダをメインスポンサーに選ばなかったのも、彼の影響が大きいのでしょう。「日本の中小優良家電メーカーのモノ作りを支援」するなら、ホンダを加えるのは適切ではありません。

彼は記者会見で次のように語っています。

「(世界記録は)非常に厳しい目標だが、ものづくり大国日本の最高技術を結集してなんとか実現したい」
「(50ccで挑む理由は)日本のお家芸とも言えるミニバイクの分野で、世界一の称号を取り戻したい」

日本はバイクの国

日本ではあまり認識されていませんが、日本はバイク大国です。

東南アジアにはバイクを「ホンダ」と呼ぶ国が多くありますし、バイク界のF1であるMotoGPでも、上位には常に日本車が入っています。

なのに何故だか、バイクを愛する人はあまり多くありません。二輪車の国内販売台数は、ここ20年近くずっと減少しています。

 

バイクの開発は本田宗一郎氏をはじめとして、常に夢と共に語られてきました。

「もっと速く走る」

この目的のなんと魅力的なことか! 今回のプロジェクトが「もっと速く」の合言葉のもとに、多くの感動を生むことを期待しています。

そう、「技術は感動を生めるのだ」と教えてくれた、人工衛星「はやぶさ」のように。

皆で応援しましょう。

おまけ動画 : 時速400kmを体感せよ!

2016年にカワサキが最新のバイク「ニンジャH2R」でボンネビルを走った時の記録です。

ボンネビルの路面、広さ、雰囲気、そして走行時のライダーの視線が良く分かる動画です。

あなたも時速400kmを経験してみて下さい。

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