「バイクは3月迄に売れ」に要注意! 気付かぬうちに損してるかも
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「バイクは3月までに売ると税金がかからずお勧め!」と言う広告をよく見かけますが、これは間違いではないにしろ、正しくもありません。アドバイスとしては60点と言うところでしょうか。

バイクをいつ売るのが良いかは、バイクの用途により変わります

3月を基準として考えると、ズレが生じることがります。

目次

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3月にバイクを売ると、本当に得するのか?

バイクは3月に売るのが得だと言われる理由は、4月1日に納税の義務が発生するからです。

4月1日にバイクの所有者として登録されている人には、自動車税がかかるのです。

3月までにバイクを売ると、税金が節税できる

自動車税はバイクの排気量で定められています。それぞれの年間税額は次の通りです。

  • 90ccまでのバイク 2,000円
  • 125ccまでのバイク 2,400円
  • 250ccまでのバイク 3,600円
  • 250cc以上のバイク 6,000円

納税の義務は4月1日の所有者に発生するので、この税金から逃れるためには、3月31日までに、自分の名前を所有者から外さないといけません

これが、バイクは3月までに売らないと損をする、と言う意見の理由です。

バイクは3月に売ると高くなる

バイクは3月までに売るべきと言われるもう一つの理由は、バイクが売れる時期に関係します。

バイクは次のような理由で4月によく売れるのです

  • 4月に入ってから買うと、初年度の自動車税がかからない
  • 入学、卒業、就職、転勤などでライフスタイルが変わり、バイクが必要となる人が増える
  • 暖かくなり、バイクに乗りたい人が増える

バイクは春先によく売れるので、バイク店は3月中に在庫を増やそうとします

1年のうちで最もバイクが売れる時期を逃さないように、買取を強化し在庫を増やすのです。

この時期に合わせてバイクを売ると高く売れるというのが、3月に売った方が良いと言われる2つめの理由です。

バイクを売るなら、3月まで待ってはいけない

これら2つの理由は誤りではありませんが、少しピントがずれています。このズレが分かっていないと、売るべき時期を見誤ります。

自動車税の節約は、3月では間に合わないかも

先ず税金についてです。

バイクを3月までに手放せば、税金を払わなくて良くなるという考え方は合っているのですが、3月に対応したのでは遅いのです。

自動車税から逃れるためには、3月31日の17:00時までに、自分の名前を所有者から外さないといけません。ここがポイントです。

単にバイクを売っただけでは、納税義務は消えません

書類上の所有者を変更もしくは抹消(廃車)しなければ、納税の義務は発生してしまうのです。

自動車税には日割り・月割りと言う考え方が無いので、4月1日の所有者が、1年分の税金を払うことになります。仮に3月10日にバイクを売ったとしても、次の所有者が名義変更を4月2日に行ってしまえば、税金を払わないといけません。

3月中旬にバイクを売ったら、名義変更が3月末に間に合わない可能性があります。その為、税金を節約したいなら、遅くても2月にはバイクを売ってしまい、3月中に名義変更の手続きが取られるようにした方が良いのです。

バイクが売れる時期を狙うなら、2月が期限

次に4月はバイクの需要が高まる、という考え方についてです。

これも外れではありませんが、バイク店が在庫数をピークに持っていきたいのは、4月ではなくて3月の中旬なのです。

これには理由が2つあります。

一つ目の理由は税金です。

3月にバイクを売ったとしても、車両の登録が4月以降であれば、その年の税金はかかりません。つまり、売るのは3月末でも良く、4月からの新生活に合わせて、4月上旬に納車すればいいのです。

この「3月に売って、4月に納車」の手順は、バイクを売るときに大変使いやすいセールストークになります。「中古車は全て一点物なので、気に入ったバイクは早めにお決め下さい。納車を4月にさせて頂ければ、初年度の税金は節約できますよ」と言うのです。このセールストークは全ての顧客に使えます。

3月には、バイクが売れるシーズンが始まっているのです。3月に入ると、中古バイク店は在庫を増やすよりも、売ることに注力し始めます。

バイクの買取専門店も「3月に入ると、対応できないほどの依頼が来るので、敢えて宣伝を控えている。」と言います。テレビやラジオのバイク買取CMも、2月が最も盛んにおこなわれていて、3月には数が減ります。

3月の買い手市場でも高値で買い取ってもらえるのは、仕入れたら直ぐ売れるような、超人気車種だけなのです。

バイク買取のピークに自分のバイクを乗せる為には、3月に売ったのでは遅過ぎます。遅くとも2月にはバイクは売った方が良いでしょう。2月は買取業者も在庫を増やしたい時期なので、買取意欲も旺盛です。

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バイクを売るときに見落とされがちな「返金」

バイクを売る場合、どうしても「幾らになるのかな?」という点に目が行きがちです。

買い取り額を数千円アップするために、様々な対策を講じる方もいるでしょう。ですが、誰でも簡単に手取り額を増やす方法があります。

バイクを売ると返ってくるお金が有るのです。

バイク任意保険からの返金

最も期待できるのは任意保険料です。年払いの方は未経過分が返ってきます

年払いでない場合も、基本は自動引き落としなので、解約手続きを取ることで支出を減らせます。

バイクの任意保険は、安い方でも年に3万円近く、高い方だと12万円ほど払っています。仮に保険期間が3か月残っている場合、年額3万円なら7,500円、年額12万円なら3万円が返金されます。

自賠責保険からの返金

自賠責保険は、加入せずに走行してしまうことを防ぐために、解約手続きは普通は認められていません。解約できるのは、廃車した場合だけです。

だからと言って、むやみに廃車することはお勧めしません。廃車されているバイクと、されていないバイクでは買取価格が異なることが有るからです。

但し、個人売買の場合には、名義変更手続きを相手に委ねることになります。よほど信用できる相手に売る時以外は、廃車してから引き渡した方が無難です。廃車した場合には、自賠責保険も解約の上、返金が得られます。

返金の際には、解約手数料が引かれてしまうので、残った期間の保険料全てが返金されるわけではありません。

自賠責保険の解約手続きは、バイク販売店やネット手続きでは行えません。自賠責保険を契約している保険会社に、直接依頼しなければなりません。

手続きを行う保険会社は、自賠責保険証に記載されており、連絡先についても記載されています。万が一不明な場合には、主要保険会社のホームページがこちらで確認できますので、探してみて下さい。

駐車場契約からの返金

駐車場を契約している方は、解約すれば費用を節約できます。

返金額の合計が数万円になることも

これらの3つを合計すると、結構な金額になります。バイクの買い取り額を1万円上げる方法を考えるより。よっぽど確実で簡単に手取りが増えます

また、ここに挙げた3つの返金は、日にちが経過すればするだけ、金額が減ることを忘れないで下さい。

特に最も返金額が大きい任意保険は、月単位で返金額が計算されているので、手続きが1日遅れただけで、数千円の差が出ることも有ります。例えば起算日が10日である保険の解約を11日に行っても、その月は保険料の返金対象にはなりません。その結果、返金額が1か月分減ってしまうのです。

ニューモデルが出ると価格が下がる

中古バイクの買取価格が、一気に下がることがあります。ニューモデルの発表です。

バイクのニューモデルの発表は、毎年10月から翌年の3月に集中します。

10月にドイツのケルンで行われるインターモトや、11月にイタリアで行われるミラノ国際モーターサイクルショー(EICMA)、翌年3月に日本で行われる東京モーターサイクルショーが発表の舞台となるからです。

この期間内に、自分が売りたいバイクの新型が発表されると、買取価格に影響が出ます。多くの場合、買取価格が一ランク落ちてしまうのです。これは再販価格が落ちるからです。2世代前のバイクより、1世代前のバイクの方が高値が付きやすいのは、想像に難くないでしょう。

 

バイクを高く売りたいなら、早く売る

これまでのポイントを整理します。

  • 2月はバイク店が在庫を増やしたい時期のため、高く売れやすい
  • 3月はバイク店の意識が買取から販売にシフトする
  • 3月はバイクを売りたいという依頼が増える(値崩れの原因)
  • バイクを早く売るほど、保険料などの返金額が増える
  • 11月~2月は新車の発表が有り、中古価格下落の要因となる

 

これらを考えると、乗らなくなったら直ぐに売ることが、バイクを高く売る最大のポイントであることが分かると思います。

例えば「11月過ぎると寒くて乗らないんだよね」と言う人は、10月中に準備を開始し、11月に売れば買取価格が下がる前に売れるだけでなく、保険料の返金額も増えます。

保険返金額は人により違いますが、3~5万円位になる方もいるでしょう。バイクの買取額を5万円高くさせるのは、かなりの努力を要しますが、保険料の返金などは、簡単かつ確実に手にすることができるのです。

このように、3月、特に3月後半にバイクを売るのはあまりお勧めではありません。バイクを売るのに最も適した時期と言うのは、3月より前なのです。バイクに乗らなくなったら、直ぐ売るというのが、最良の方法なのです。

バイクを売るなら、自分に合った売り方で

バイクを売る先は「バイク販売店」「バイク買取専門店」「一括査定サイト」「専門オークション」「個人売買」など実に多くありますが、買取をどこに依頼するかで、買取の値段、かかる手間、要する時間、懸念されるリスクなど、全てが変わります先ずは自分に合った買取先を見つけましょう。それが満足できるバイク売却の第一歩です。

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