ローンで買ったバイクを売る場合には、少し注意が必要です。
ローンが残っていても必要な手続きを取れば売れるのですが、手続きが結構面倒なのです。
手続きが終わらないと売れないこともあるので、「売るかも?」と思ったら事前に手続きをしておくと良いかもしれません。或いは業者に一任したほうが賢明です。
目次
バイクローンの基本が分かれば、売れない理由も分かる
ローンは大変ありがたい仕組みです。本来100万円のバイクに乗りたかったら、100万円払わないと乗れません。
ですが月々3万円のローンで買えば、1か月目なら3万円、1年経過しても36万円しか払っていないのに、誰に何の気兼ねもなく100万円のバイクに乗っているのです。よくよく考えてみたら結構すごいことです。
しかしバイク店側から見たらどうでしょう。本来なら100万円受け取れるはずなのに、1年たっても36万円しか受け取っていません(*1)。
しかもバイクはもう渡してしまって、手元になくなっています。これは大変なリスクです。もし来月から支払いが滞ったら、バイク店は64万円の損になります。
このような売る側のリスクを避けるため、ローンで売られたバイクの法的な持ち主は、バイク店のままにされています。もし支払いが滞りその後の回収が見込めない場合には、バイクを取り返せるようにしているわけです。バイクがローンの担保になっているのです。
バイクが担保にされている場合、車検証等の所有者名欄にはバイク店などの名称が記載されます。
そして使用者の欄にバイクの持ち主の名前が記載されることになります。
ローンでバイクを買うと、「バイクを使ってもいいけど、お金を全額払っていないので、バイクはまだ店のモノですよ」という状態なるのです。
そもそもローンが完済されていない間は、100%自分のバイクではないのです。
既にローンの返済が終わっている場合でも、車検証等は自動的には書き換えられないので、書類上の所有権はバイク店のままです。これがローンで買ったバイクが簡単には売れない理由です。
fa-exclamation-triangle(*1)実際にはローン会社が全額をバイク店に払っているのですが、ここは話を分かり易くする為にローン会社の存在は考慮していません。
持ち主ではない人からバイクを買ってしまったら?
もしバイクをローンで買ったために、所有権を持っていない人(仮にAさんとします)からバイクを買ったらどうなるでしょう?
例えお金を払ってAさんからバイクを買ったとしても、実際に所有権を持っている人(Bさんとします)が「そのバイクは私のだから返して」と言ったら、買主は無条件でバイクをBさんに渡さなければいけません。
たとえAさんにお金を払っていたとしても、Bさんに渡さなければならないのです。そのうえで買主はAさんに代金の返還を求めることが出来ます。
買主としてはバイクは取り上げられるし、払ったお金は返ってくるかどうか分からないという事態になるのです。酷な事態ですが、これが法律の定めです。
このような事態を避けるため、バイク買取業者はバイクの所有権者が誰なのかを必ず確認します。
もし車検証等の所有者欄に売主以外の名前がある場合には、売主に所有権は無いものとみなして、所有権を売主に移すか、所有権者から売却の承諾を得るように求めてきます。
バイクローンを払い終わっている場合の手続き
ローンを完済していても、車検証では持ち主がバイク店のままということが頻繁にあります。所有者は買主に移っているですが、バイクの登録に反映されていない状態なのです。
この状態だと「これは私のバイク!」と言っても簡単には証明することができません。バイクを売るためには、自分に所有権が有ることを書類に明記しなければなりません。これを所有権の解除手続きと言います。
バイクの所有権解除手続きの手順
書類に記載されている所有者を自分に変更する手続きは以下の通りです。
fa-motorcycle1. ローン会社に連絡し、完済証明書を発行してももらう
fa-motorcycle2. 管轄の陸運局に行き「名義変更用の申請書」または「廃車登録抹消に類する申請書」を購入する
fa-motorcycle3. 車検証などの書類に所有者として記載されている方(バイク店など)に用意した書類を送付し、陸運局で購入した書類に押印して返送してもらう
fa-motorcycle4. 以下の必要書類を陸運局に持参し、所有者の変更を申請する
・登録書類(車検証、または軽自動車届出済証)
・前所有者から受け取った押印済み書類
・自分の印鑑
・ナンバープレート(廃車にする場合)
この手続きが終われば、書類上も自分のバイクになりますので、売却が出来るようになります。
バイクローンの返済が終わっていない場合の手続き
バイクを売りたいなら、ローン全額を一括で返さなければなりません。全額返せば上記と同じ手順が取れます。
全額返すには、残金全額を用意しなければなりませんが、ローンの返済手続きにバイク買取店を挟むと、残金を用意しなくても完済できる可能性があります。
例え完済が出来なくても、その他に色々な返し方が出来るようになるのです。
全ての買取店がこれから紹介する全ての方法を出来るわけではありませんし、出来るとしても有償か無償かは店により違います。
ですが取れる選択肢は確実に増えますし、自分で行わなければならないことは格段に少なくなります。
バイクローンの返済方法① バイクを売った額でローンを完済する
バイクの買取額が、ローンの残額より高い場合に使える方法です。
図にするとこのようになります。
先ずバイクを買取店に渡します。その後買取店はローン会社に残金を払い、残った額を売主に払います。
バイクローン返済方法② バイクの売値をローンの一部に充てる
バイクの買取額がローンの残債よりも低い場合に使える方法です。
バイクを買取会社に渡すと共に、不足金額も渡します。
この方法であれば、残金を全額用意する必要はありません。
バイクローン返済方法③ 残債を新しいバイクローンに組み込む
②のように、バイクの値段がローンの残額より低い場合で、バイクを新たに買うのであれば、新しいバイクのローンに古いバイクの不足額を上乗せ出来ます。
まず最初にこのような手続きが行われます。バイクを買い取った店が30を上乗せしている点に注目してください。
このように不足額は売主ではなく、買取店が負担します。
その上で、新しいバイクの借入額に買取店が負担した額を上乗せします。
但しこの方法は新しいバイクを買取店から買うことと、ローンの審査が下りることが条件となります。実施には買取店との事前調整が必要です。
バイクローンの返済方法④ ローンを組み替える
最後はローンを組み替えるパターンです。買い取り額の不足分を一括ではなく新しいローンで分割払いとする方法です。
最初の手順は③と同じで、先ずは買取店がローン返済を肩代わりします。
その後に買取店が負担した金額を新しいローンとして売り手が引き受けます。新しいバイクを買うのではなく、単純な借金としてのローンが新しく組まれるのです。
この方法は理想的に見えるのですが、私はこの方法はお勧めしません。私のFPとしての視点から見ると、この方法はデメリットしか生まないことが明白だからです。
新しく契約するローンは無担保ローンです。古いローンにはバイクという担保がありましたが、新しいローンには何の担保もありません。ローン会社からすれば、借主の信用だけを頼りに融資するのです。
ですがどうでしょう。借主の信用は最低と判断されます。なにせバイクは売るわ、残債は返せないわ、、、お金に困っているのが見え見えなのです。
これではローン会社は融資を了解しない(審査を通さない)かもしれません。ローンを引き受けるとしても、かなり高い金利を設定してきます。
そうすれば月々の返済額も総返済額も間違いなく増えます。
この方法を検討すべきなのは、何らかの理由でバイクを今すぐに手放さねばならないにも拘らず、ローンの完済が出来ない方だけです。
バイクローンの組み換えができる買取店は?
このようにバイク買取店を間に挟むと実に様々な方法でローンを返済することが出来ますが、実際にこのような手続きを行いたい場合には、どこに頼めばよいのでしょう。
実はこれらの手続はどのバイク店でも出来ます。
しかしあなたにとって得になるように手続きを行うには少し考えなくてはいけません。
少しでも良い条件を得たいならば、次の2点を満たす店を探して下さい。
- 少しでも高い金額で買い取れるバイク買取店
- 乗り換えならば、バイクが自由に選べるバイク買取店
何故ならば、この部分が大切だからです。
買取額が高ければ高いほど、ローンが完済できる可能性は高くなりますし、買い替え後のローン額も少なくなります。
更に乗り換えを伴うならば、乗り換えたいバイクが自由に選べなければなりません。
いくら買取額が高くても、そのバイク店に乗りたいバイクが無ければ意味がありません。
乗り換えを前提として、ローンが残っているバイクを手放すならば、高値で買い取ってくれることよりも、乗り換えたいバイクを扱っている方が重要です。
乗り換えたいバイクを扱っている買取専門店
乗り換え前提でローンが残っているバイクを売るのであれば、バイク王の買取を検討されることをおススメします。
何故なら、バイク王は近年販売にも力を入れていて、買い取ったバイクのうち程度が良いバイクは自社で販売するようになっているからです。
常時3,000台以上の在庫を備えていますので、気に入ったバイクを探せる可能性も高いのではないでしょうか。
バイク王への相談方法
バイク王への相談方法は2つあります。
売るかどうかを決めていない場合
もしも、あなたのバイクの具体的な金額を知ってから考えたいのであれば、バイク王のお試し査定が便利です。お試し査定では、売ると決めていなくても車種、名前、電話番号だけ伝えれば、概算見積もりが受けられます。
すでにバイクを売ることを考えている場合
売ることを具体的に考えているのであれば、無料買取査定の依頼を行ってください。
依頼は以下より行えます。車種別に受付窓口が分かれています。
(現在、バイク王のシステムの不具合から中型サイトではなく、
アメリカンサイトが表示されてしまいますが、支障なくお使いいただけます)
次に乗りたいバイクが決まっていない場合
乗り換えるつもりでも、次に乗りたいバイクが決まっていないなら、買い替え応援キャンペーンを検討してみては如何でしょう。
このキャンペーンを上手く使うことで、乗りたいバイクが決まるまで待つことが出来ます。
さらに、乗りたいバイクが入荷されるまで待つことも出来ます。
このキャンペーンでは、売ったバイクが原付で、買うバイクが大型バイクであっても3万円引きとなるのです。
つまり原付の買取価格が3万円アップしたのと同じ効果を持ちます。
この仕組みを上手く使ってください。
ローンの手続きは、バイク買取店に任せよう
ローンが関わる手続きは何かと面倒ですが、バイク買取店を通す事で、かなり多くの選択肢が有ることがお分かり頂けたでしょうか。
ここに記したのは一般的な方法なので、様々な事情に適した解決方法が存在します。
ローン会社は完済される可能性と金利を天秤にかけているだけなので、解決方法はそれぞれの状況に応じて検討が可能なのです。
先ずはバイク買取会社に相談してみて下さい。